レジオネラ感染症の現状
レジオネラ感染症は致死率6%を超える危険な感染症です
2003年にレジオネラ感染症は届け出の必要な第四類の感染症に指定されました。
以後、患者数は急激に増加し、近年では年間500~800人程度の感染者が出ています。
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2003年にレジオネラ感染症は届け出の必要な第四類の感染症に指定されました。
以後、患者数は急激に増加し、近年では年間500~800人程度の感染者が出ています。
国内の感染例におけるレジオネラ菌数との関係を検討すると、菌数90CFU/100ml<で感染している事例が複数報告されており、さらに10000以上になると集団感染が発生する恐れが高まります。
感染経路は①エアロゾル ②吸引・誤嚥 ③粉塵吸入の事例が多く、 特に①ではあらゆる水利用設備や機器が感染源となりうることが、 これまでの事例により明らかになっています。
アメーバは細菌を捕食しますが、レジオネラ菌は補食された後、アメーバ内で増殖し、最終的には宿主であるアメーバを殺して外部に放出されます。
1個のレジオネラ菌がアメーバに感染し、最終的に1000の菌になることが実験的に確認されています。
つまり、アメーバ対策はレジオネラ菌対策の不可欠の要素です。
バイオフィルムは微生物が増殖する際に粘液性の多糖類を体外に産出し、
これらが混在、結合し形成したものであり、
細菌・真菌・アメーバなど原生動物を含む様々な微生物の温床となり、
かつ、バイオフィルムが消毒剤からの保護壁となり内部の微生物を保護します。
レジオネラ菌対策の第一の要点アメーバに対して、二酸化塩素は塩素より50倍低い濃度で効果を得ることが出来ます。
流速が遅いと生物膜の厚みが増し、その分内部へ殺菌剤が浸透しにくくなります。
二酸化塩素の場合、生物膜が極小の厚みの時に5ppmの濃度があれば、一般的な配管内部に形成される生物膜の厚みであれば十分に浸透し、レジオネラ菌に対しても有効な濃度を維持します
二酸化塩素は一般的な細菌・ウイルスに対しては次亜塩素酸と同程度の極低濃度で殺菌効果を発揮します。
一方、次亜塩素酸が聞きにくい原生生物に対しては10倍以上の高い効果を発揮します。
クリーンケア方式のレジオネラ菌対策の論旨は明快です。
まず、濾過器のろ材や配管に形成した生物膜を配管洗浄によって除去します。
次に、定期的なCT値>60の二酸化塩素処理で生物膜の形成を最小限に抑え、アメーバ・レジオネラ菌を殺菌し、結果的にレジオネラ菌をゼロに維持します。
クリーンケア方式で使用するアクアレンジャーは処理t数に対して設定濃度3ppmに調整しています。
その上で、アクアレンジャーを使用し、1時間後浴槽内の濃度が1ppm以上。
つまり、CT値>60(1ppm×60分)の処理を換水のタイミング(7日~10日間隔)で行います。
クリーンケア方式で使用するアクアレンジャーは処理t数に対して設定濃度3ppmに調整しています。
その上で、アクアレンジャーを使用し、1時間後浴槽内の濃度が1ppm以上。
つまり、CT値>60(1ppm×60分)の処理を換水のタイミング(7日~10日間隔)で行います。
次亜塩素酸点滴 | クリーンケア方式 | 低濃度二酸化塩素処理 | 高濃度塩素処理① | 高濃度塩素処理② | ジョンズホプキンス 病院※1方式 | |
---|---|---|---|---|---|---|
処理頻度 | 循環設備運転中常時 | 換水時: 7~10日周期 | 換水時: 7~10日周期 | 換水時: 7~10日周期 | 換水時: 7~10日周期 | 定期的 |
有効成分 | 次亜塩素酸 | 二酸化塩素 | 二酸化塩素 | 次亜塩素酸 | 次亜塩素酸 | 二酸化塩素 |
処理濃度 | 0.2~0.6ppm <1ppm |
設定:3ppm< 1時間後:1ppm< |
設定:約1ppm | 5~10ppm | 50ppm< | 4ppm×6時間 |
浴槽に遊離した レジオネラ菌 |
○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
生物膜の除去 および付着抑制 |
× | ○ | △ | △ | ○ | ◎ |
アメーバへの効果 | × | ○ | × | × | △ | ○ |
作業性 | ○ | ○ | ○ | △ | × | △ |
➡ジョンズホプキンス病院では、40ヶ月に及ぶ調査の結果、生物膜除去効果は高濃度塩素処理よりも二酸化塩素処理の方が、50倍優れていると結論づけています。
生物膜除去抑制効果=《二酸化塩素処理4ppm×6時間》>《高濃度塩素処理200ppm×3時間処理/50ppm×24時間》
出典: ※1 ロイター通信 全世界大学評価ランキング2012年16位(東京大学27位)EVALUATION OF CHLORINE DIOXIDE IN POTABLE WATER SYSTEMS FOR LEGIONELLA CONTROL IN A ACUTE CARE HOSPITAL ENVIRONMENT
公衆浴場法や旅館業法の施行令および細則には、二酸化塩素による方法が明記されています。
静岡県に具体的な濃度を確認したところ、以下のような回答を得られました。
不十分な衛生管理によって温浴施設がレジオネラ菌に汚染され、
感染者を出した場合、国内外の事例では多くの場合で損害賠償請求訴訟を起こされています。
1回/週の二酸化塩素処理の前に、施設の配管やろ材を洗浄して初期化します。
クリーンケア製 配管・ろ材洗浄剤 |
一般的な配管洗浄剤 | |
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主成分 | 過炭酸+有機酸+ 二酸化塩素発生剤 |
過酸化水素(35%溶液) |
法規制 | 普通物 | 劇物 |
使用量 | 約12kg/t | 約85kg/t (3%処理の場合) |
作業性 | 業者に委託しなくても 作業可能 |
劇物なので 基本的に専門の業者に作業を委託 |
生物膜除去効果 | ○ | ◎ |
菌への効果 | ◎ | △ ※物理的な洗浄効果が主体 |
1回/週の二酸化塩素処理を行うことで、配管全体に生物膜やアメーバが増殖するのを抑制します。
写真を見れば明らかにように、塩素による薬注では配管洗浄時に大量の汚れが排出されましたが、
その後アクアレンジャーによる管理を併用すると、1年後でも配管洗浄時にほとんど汚れが排出されませんでした。